出社すると必ず「今週推しに〇〇万円使っちゃった💕」と推しへの過金額を逐一報告してくる同僚がいます。
私をアレクサか何かだと思っているのでしょうか。
こんにちは。Blissです。
推し活ブームがすごいです!
定番のジャニーズからアイドル、韓国アイドルからアニメなどの二次元コンテンツ、最近ではYoutuberやVtuberまで・・。
うちの娘や私の周りの人も何らかの『推し』がいて、推しへの限りない愛情をこれでもかと注いでいるようです。(愛情=金銭なんですけどね・・)
この『推し』とは、大好きなタレントなりアイドル、アニメキャラのことで、今では単純に『推し=その対象の人物こと』として通用している言葉ですね。
ダイソーやサンリオショップなどの雑貨店では、推しのトレカ(推しの写真カード)や
アクスタ(推しが印刷されたアクリル製のスタンド小物)を入れて持ち運んだりディスプレイするための収納小物が所狭しとならんでいます。
ECサイトでは、自分の部屋に推しのグッズを飾るための専用のラック「推し棚」なるラックも売っていました。
なんでそれにハマっちゃうのか。
うちの娘もとあるアイドルにハマって以来、推し活に夢中です。
推しが今何をしているか、インスタライブをいつするのか、どんな楽曲をリリースするか、くまなくチェックを続けるうちにそれが習慣になり、
朝起きるとすぐスマを手に取りSNSを見るのが日課になっているようです。
これといった推しがいない私が寂しそうに見えるのか、周りの推し活している人からは『推し』を作ることを盛んに勧められてます。
作ろうと思ってもそう簡単に作れるものなのでしょうかって話ですが、楽しそうなんで推しを作れたらいいなとは思ってますが。。
最近ではブームの後押しもあって、いたるところに推し活を始めるきっかけが落ちていますね。
若い子のみならず、大人もスマホを片手に、毎日『推し』の動向を逐一チェックしています。
しかし、最近その熱量が度を超えているではないかと思わず心配になる人がいます。
推し活が生活の一部に食い込んでしまい、推しを見ないでいる時間がだんだんと少なくなってくると、もっと推しに会いたい気持ちが強くなってくるはずです。
当然、推し活するにはタダというわけにはいきませんよね。
毎月出されるCDや開催されるライブ、毎週のようにリリースされるグッズの類(これが殺人的な量)、Youtubeではスパチャとかでしょうか。じゃんじゃんお金を注ぎ込みます。
一旦自分の中でGOサインが出てしまうと、エスカレートはもう止められないでしょう。
推しのためならどれだけお金や時間を使っても構わない—。😍😍😍
⬆︎この時点でもう正常な精神状態ではないのでヤバいのです!💦
罠の中で暮らす現代で罠にハマらず生活するのは難しい
最近読んだ本で『僕らはそれに抵抗できない ( Irresistible)』という本を読んだどこだったので、コンテンツを売り出したい側の意図にまんまとハマり(嵌められ)、推し活を全く疑わずに身を投じることはめちゃくちゃ恐ろしいことだと知りました。
推し活に勤しむ人たちを裏で操っている存在があることを知るべきです。
操っている側はもちろんコンテンツを作る制作会社や、アイドルだと芸能事務所や大手の広告代理店などでしょうか。
儲かる構造は単純で、推し活してくれれば儲かるので、どんどん推しのコンテンツを配信して夢中にさせ、推しにハマる消費者をさらに狂わせて・・
推しがじゃんじゃんメディアに露出し、コンテンツをひっきりなしにリリースすることで、冷静に考える暇すら与えさせないのですから、気がついたらもうズブズブ。
ヤバいのです!
これらのメディアは手法に沿って手を替え品を替え、惑わしてきます。
一般的に消費者の心理などが盛んに研究されている行動経済学は、アメリカが本場ですが、アメリカでは日本の推し活とまではいかなくても、
若い子によるスマホ依存やネトゲ依存が大きな社会問題になっているようです。日本も同じですね。
若い子を虜にしてそれ無しではいられないように依存してしまうメディアのことを、
『依存症ビジネス』
と呼び、本書でその手法や心理技法を具体的に明かしていました。
依存症なんて聞くとどうしても、違法薬物やアルコールやギャンブルなどのイメージが強いのですが、最近では社会全体が依存を後押ししており、依存させるビジネスが普及してエスカレートしていることを知らなければなりません。
本当は良くない対象にハマってしまう心理を心理学では「行動嗜癖(こうどうしへき)」と言い、行動嗜癖こそがハマってしまう行動の正体です。
行動嗜癖・・何らかの悪癖を常習的に行う行為
スマホやネットゲームを始め、現代では街を歩けばいたるところに行動嗜癖のきっかけを作る対象はたくさんある。
何かをやめられなくなってしまうのは、決して自分の意思が足りないからでも自制心がないからでもなく、
ハマってしまうシステムが巧妙に仕組まれているからであり、”ハメる側”は行動嗜癖をうまく刺激する法則を使っていると示唆しています。
行動嗜癖を引き起こす『6つの法則』(悪魔の法則)
-
ちょっと手を伸ばせば届きそうな魅力的な目標があること。(目標)
-
抵抗しづらく、また予測できないランダムな頻度で報われる感覚。(正のフィードバック)
-
段階的に進歩・向上していく感覚があること。(進歩の実感)
-
徐々に難易度を増していくタスクがあること。(難易度のエスカレート)
-
解消したいが解消されていない緊張感があること。
-
強い社会的な結びつきがあること。(社会相互作用)
「悪魔の法則」は私が勝手につけました。(笑)
6つの法則に則りコンテンツを提供していけば、ほとんどの人を依存させることができる。そのくらい強固な法則なので、
推し活、スマホ、アニメ、ネトゲ、ネットフリックス、コスメ、さらにはついつい買ってしまうスタバのフラペチーノまで、
思わずハマってしまう対象にはこの仕組みが巧妙に仕掛けられているのだと言えます。
買えば買うほどポイントが貯まって色々な特典を受けられる「ポイントカード」も、この法則に当てはめるなら(1)(3)とか(6)もそうでしょうか。
利用者をシルバー、ゴールド、プラチナ会員なんてグレードで分けて、会員グレードを分けてサービスに差をつけられると、よしゴールドを目指そうか!なんて気持ちになったことあると思うんですが、
あの手の手法も、この法則で言うなら(1)(3)(4)かな?・・はい。向こうの思うツボですね。💦
インスタやツイッター、TikToc、Youtubeなどのソーシャルネットサービスで社会の無数の人からの「いいね」のフィードバックをもらえるメディアは6つの法則が全部活用されている気がします。・・そりゃハマるわって感じですね。
つまり、私たちは知らない間にも何かに依存させられて生きているのですね。
気がついたらそれ無しではいられなくなっていた、なんてモノ・コト多いですが、そこまで来ていたらもう立派な「依存」なのでしょう。
現代に生きている限り、人はなんらかに依存しているのであり、ハメる側の思惑からは逃れられないってことですね。
私は自制しているし何もハマっていない!なんて人はおそらく皆無でしょう。
あなたのせいじゃない、と言われるとなんか複雑ですね。
↓読んだのはこの本ですが、後半には子供のスマホ依存を解決するための具体的なステップについても言及しているので、悩む親御さんにはなんらかの解決策が見えてくるはずです。