テキトーエレガンス

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田舎にある本家が私が知らない間に古民家カフェになっていた件。


古民家カフェ

※写真はイメージです。
写真素材:ぱくたそ

 

 

こんにちは。Blissです。

 

古くからの日本家屋を『古民家』として貴重な資源として再利用し、レトロさを生かしたままカフェとして人々を魅了する─。

そんな、カフェ好きなら一度は行ってみたい『古民家カフェ』は昨今は特に大人気ですよね。

 

私も古民家カフェは割と好きな方で、機会があれば「訪れる側」として足を運んでいました。

 

・・ました。と過去形です。(笑)

 

 

タイトルの通り、古民家カフェとして家屋を提供する側になってました。

つまり、実家の資産の一つである家屋が古民家カフェに再生されることになりました。

 

 

 

 

 

正確には、

私が知らない間にいつの間にか古民家カフェになってた。しかも他人の手に渡ってた。

が正しいですかね💦

 

 

じゃあなんでその事実を知ったのってことですが、

 

X(ツイッター)で地元の観光地のツイートを何気なく見ていたら、

ふと見つけたこじんまりとした古民家カフェを発見!!

 

どんなカフェだろうかと行ってみたさがMAXになった私は、

気になって、Googleマップで調べてみたとろ、そのカフェで提供されるフードやスイーツがそこそこ美味しいとまあまあの評判じゃありませんか!

↓ ↓ ↓

 

  • 手作りケーキがすごく美味しいらしい。
  • アジアン風メニューが多くれも美味しいらしい。

 

 

田舎の民家の趣を生かしつつ今風にリフォームされており、これはまた良さげなカフェが出来たんだ〜と、Xに上げられている写真を見てニヤニヤしていたのですが、

何となく見覚えがあるような、どこか違和感に気づき、

そのカフェの外観をGoogleマップでまじまじと観察したのです。

 

家の前にある電信柱と、ちょと使い古されたような玄関、小さな窓と家の形、それぞれの懐かしさ・・

その既視感の点と点が繋がった途端、

ハッキリ理解して、

自室のMacを前に「ウソでしょ〇〇さん家じゃん!!!」と叫んでしまいました。

 

それもそのはず、

 

私の実家が、代々「本家」としていた家でした。

 

 

いきなり古民家カフェになってた「うちの本家」のハナシ。

 

 

経緯の前に、その「本家」って何なの?って話ですが、

まず場所は、私の実家から歩いて5分のところにあります。

 

歩いて5分も何も、その間には信号も交差点もないので、

田舎の道路をトボトボと歩いて体感として5分。

途中で草木を見たり、川を覗いたりなんて、文字通り「道草」なんてしたら15分かかるしょうか。

 

 

古民家と言うぐらいなので、旧家や名家なのかと思いきやとんでもない。

古民家というと明治大正に建てられたレトロモダンな雰囲気が漂いますが、

うちの古民家は、田舎を車で走っていると県道沿いにポツリと建っているような、本当に何の変哲もないただの平屋です

 

昭和感満載なので、ある意味レトロかもしれません💦

 

光GE◯JIのポスターが貼られてそうな「実家あるある」を味わえるレトロさはあります。😭

 

↓ ↓ ↓

 

昭和レトロ

こんな昭和ポスターが貼られてそうな、よくある民家です。※写真はイメージです。

 

 

ついでに、実家の家族や親戚は誰も「本家」と呼ぶ人はおらず、

その代わりに『T男さん家』と言って親しまれています。

私も子供の頃から『Tさん家』としてその家を親しんできました。

 

 

私のご先祖様は代々そこに住んでいた = 本家 

ということて、ブログに書く都合上、勝手に「本家」と言っています。

 

 

 

T男さんは私の祖母の弟で、その本家に長いこと住んでいましたが、

10年ぐらい前に他界してからは無人になっていました。

 

あえて空き家と言わなかったのは、

その本家で生まれ育った私の祖母が、毎日のように本家へせっせと通い、

家の掃除から畑や草木の手入れをしていたからなんですね。

 

 

家主のT男さんは他界しているけど、ずっと空き家にしていたわけではありません。

T男さんの姉である、私の祖母が毎日のように本家に歩いて通い、

せっせと畑を耕し、庭の草木の手入れや草むしりをして、

本家の一室に小さく祀られたお仏壇に手を合わせていました。

 

雨が降ろうが槍が降ろうが、毎日!

それは祖母が亡くなる数日前まで続きました。

 

その本家の横には、祖母の妹も住んでいて、兄弟3人が元気だった頃は3人肩を寄せ合い、

文句も言いながらも、仲むつまじく暮らしていたように思います。

 

この本家の家主であるT男さんには以前家族がありまして。

30年ぐらい前に奥さんが出て行き、同時に二人の息子さんも自立して家に寄り付かなくなったことで、事実上、一家離散に近い状態になってしまいました…。

 

波乱万丈なT男さんの人生だったのですが、

晩年は絶縁状態だった息子さんとも関係を取り戻し、昔のようまでとはいかないものの関係は良好だったようです。

 

息子さんは今、地方にご家族で住んでいるのですが、お盆や正月になると、長男を連れて(T男さんの孫)草むしりなどの手入れに本家に来ていました。

 

とはいえ、息子さんの暮らす地方都市は、本家のある埼玉から飛行機で行く距離!

そうそう来れない事情もあって、ごくたまに来るのみで、

高齢になったT男さんの身の回りの世話など、殆どのことは私の祖母が面倒を見ていた、という事情があります。

 

何より、本家は祖母と私の母、T男さん、妹さんが生まれ育った所でもあります。

(なぜか祖母も母もお婿さんを取ったので女系?な家です)

 

今はその誰もがこの世にいません。

 

私の母が亡くなる一年前、先のことを考えて、本家にある小さなお仏壇を「仏壇じまい(墓じまい)」をすることが決まりました。

 

子供の頃以来、何十年ぶりに本家に上がって、小さなお仏壇に手を合わせてきました。

 

 

父から『古民家カフェ』になってた経緯を知る

 

最初の話に戻りましょう。

 

いつの間にか「古民家カフェ」として人様の手に渡っていた衝撃はすごく、

ソッコーで実家にいる父に電話をしました。

 

頭が混乱してショックからなのか、それともこれから真意を聞くためにド緊張しているのか、

電話を持つ手はもうプルプル震えが止まらなくて、心臓はバクバク!

 

何回かコールしてやっと電話に出た父と、近況の報告もそこそこに、

父の話を遮るように「あの話」を切り出しました。

 

 

父「あ〜、あの土地はお店になってるだろ。」

私「たまたま知ってビックリだよ! (かくかくしかじか・・)」

 

 

うちの父は自慢ではありませんが、飄々としているノンビリな性格に加えて、

最近は年のせいか、同じ話を何度もするという認知力の低下っぷり。

より一層天然キャラにブーストがかかっていました。

 

イラついてきた私は、ズバリ、あの家をどうしたのか聞きました。

 

 

父「うん、あの家は、売ったのよ・・」

 

 

 

その時の私の心境をAIが絵にしてくれました。(※StableDifusionで作成)

 

 

貸してるんじゃく売ったのか〜い!🤣

もしかしたら息子さんが本家を貸しているんじゃないかとわずか望みは虚しく

・・本家はすでに人の手に渡っていました。

 

 

父の話を整理するとこういうことでした。

 

  • 本家はT男さんの長男と協議の上、不動産屋に売った!
  • カフェをやることは知らなかったが、カフェ開店後しばらく立ってからカフェ店主が実家に挨拶に来て初めて知った。

 

 

T男さんが亡くなって本家の家主になった息子さんと、世話をしていた私の父が協議したのち、然るべき所へ土地ごと売られたという経緯です。

 

これは仕方ありません。

いくらうちの資産と言えど、空き家を管理する人がいないこと。

T男さんの二人の息子さんは若い頃家を出てから長きに渡り絶縁状態だったのと、

飛行機の距離の地方にお住いのため、そうそう来ることは出来ません。

 

 

私の心配は杞憂であり、蚊帳の外からとやかく言う義理もないので、

事態はこれで一件落着!なわけです。

 

めでたしめでたし!!🎊

 

・・が、

 

私の中にはまだ納得いかない、モヤモヤした気持ちがあるのは内緒です。😢

 

 

『古民家カフェ』に見る、避けられない過疎化&空き家問題のハナシ

 

 

四方を野山に囲まれて、町の真ん中を渓流が流れる自然豊かな場所にある我が田舎。

 

人口より猿🐒や鹿の数の方が多いんじゃないか?

 

ってぐらい、過疎化の影響をモロに受けている限界地域(集落)なのであります。

 

インフラこそ整っているものの、限界集落と言われるような地域は交通機関も乏しく、コンビニやスーパーにアクセスしにくい場所にあるので、そこで生まれ育った住民ですら住みづらいと感じる人は少なくありません。

 

追い討ちをかけるように、限界集落で育った子供は大きくなると一部を残して職を求めて都会へ都会へと出ていっちゃいます。

 

それがどういう悪循環をもたらすかと言うと、

 

地域の子供が少なくなる →  地域の学校が存続できなくなる →  子育て世代の移住者が来なくなる →  さらに子供が減る →  スパイラル

 

ということで、新たな移住者も来なくなってしまうんですね。

 

少子高齢化で日本中で問題になっている『空き家問題』の波はうちの田舎にも押し寄せていて、

いつかは直面するこの大問題に地元住民も頭を悩ましているのです・・。

 

 

加えて、限界地域には大きな病院はなく、生活品や食料品を買いに行くのも車が必須なので一苦労。

 

最近ではこの手の地域を、

『食料品アクセス困難地域』と呼び、やっと国が問題を把握し始めたところ。

 

 

我が田舎も負が負を呼び、何十年とかけて人が減ってきたことで、

たくさん集落があるのに、実はぜ〜んぶ空き家なんてなんて場所も点在しています。

 

これらの空き家は、

  • 子供達は出ていき、残されたジジババが死に、空き家になった。
  • 一家ごと街へ引っ越してしまった。
  • 他所からの移住者がかつて住んでたが引越ししてしまった。
  • 独身だった跡取りが死に、一家が途絶えてしまった。

 

のどれか。

 

 

我が実家だってこの問題は避けられないし、

実家をどうするか、お墓を誰が管理するのか、など覚悟はしています。

 

一口に『古民家再生』なんて言われて、クローズアップされる背景には、もしかするとこんな問題を抱えてきているのかもしれませんね。

 

 

色々言っているけど気持ちは大賛成です

 

話が長くなりました!

 

そんなわけで、T男さんの息子たちが持て余してしまった家屋を、古民家カフェとして再生していただけるなら万々歳!

あーだこーだ色々言っていますが、すごく嬉しい気持ちでこの記事を書いてます。

 

事実を知った直後は心が全く追いつかず・・

こんなツイートしました💨

↓ ↓ ↓ 

 

 

動揺しまくってXを連投した私ですが、

吹っ切れたのか、最後の投稿ではちゃっかり達観しちゃってます。笑

 

 

知った当初はもちろん、まるで本家が消滅して思い出も消えてしまったと感じて非常ショックでしたが、案外、人間ってすんなり受け入られるもんで。

 

おかげで今では、

こっそり他人の振りして元本家カフェに行ってみたい🤫

 

とすら思ってるぐらい超肯定派です。笑

 

でもコミュ障なので、おそらくフツーに飲食して、ちょっとだけ店主さんとお話ししてすぐ帰って来ちゃうだろうなと思う自分が悲しい。(笑)

 

こうやってブログで散々言っていますが、私はその元本家カフェと店主さんを陰ながら応援していきたいし、

辺鄙なところにあるボロ屋、=本家を思い切って古民家カフェに変えようとご決断をされたことを尊重したいです。

 

なので、お店の名前を出したりするようなことは今後も発信しないつもりでいます。

お店側もやりづらいと思いますしね。

 

お店に足を運ぶ機会があっても、元家主の親族だということはナイショにするかも。

 

もし、行く機会ができたらまたレポします。

 

 

最後まで聞いてくださりありがとうございました。✨