最近ゆるい田舎の映画ばかり観ているとお話ししましたが、
映画「しあわせのパン」はいつも観ている生活感たっぷりの映画とは趣きが違う、
オシャレ田舎が味わえる映画でした。
原田知世さんステキだな〜💕
どうやったらこんな妖精のような透明感がでるんだ…原田知世さんのように年齢を重ねたい!としみじみ。
リエさん(原田知世)が映画の中で着ている服がどれもナチュラルで可愛く、少年のようなマニッシュなショートヘアに憧れちゃいますよね。
↓映画の感想をちょとだけ。ネタバレあり注意。
映画は北海道の田舎「月浦」にある湖畔のカフェが舞台です。
東京での生活に疲れたリエ(原田知世)と
北海道と言えば大泉洋さん。名優の故・
マーニーで出会う人々との交流を織り交ぜながらストーリーは進むのですが、どの登場人物もキャラが立っていて良いですね。
リアルさを求める人なら、華やかな演出やおおげさなセリフ回しにちょっとだけ違和感を覚えるかもしれませんが、私はミュージカルを見ているみたいで正直嫌いじゃない。
リアル田舎暮らしにファッション性を求めてはいけない?
「しあわせのパン」すごくステキな映画なのですが気になる点が。
Amazoビデオのレビューを見ても「東京人が思い描くオシャレ田舎ライフ」だの「田舎風コスプレ」だの散々なのです…。
率直なところ、たしかに映画にでてくる田舎ライフは現実の田舎生活ではありえないな〜と思うところが多く、ド田舎の限界集落生まれの私から見ても突っ込み所は多々あります💦
本映画の舞台は北海道の田舎ですが、田舎暮らしに欠かせない”必須アイテム”と言うべき軽トラや畑用のトラクター、せっせと農協に通う元気な農家の奥さん達は出てきません。(笑)
出てくるのは北欧雑貨カタログに出てきそうなオシャレな風景。
あるいはフランスの片田舎のようなアースカラーの色彩感は絵本の構図そのままと言ったところでしょうか。
でも別に「しあわせのパン」の世界が非現実的だとは思いません。
しかし私の育ったド田舎でもこんなオシャレライフを送っている人は沢山いらっしゃいます。「ファッション田舎」で何が悪いんでしょうと言いたいっ!
ちなみに私の実家から歩いて10分ほどの古民家カフェは、まさに映画のリエさんのような可憐な美人オーナーさんがいて、手作りのふわふわなシフォンケーキにしなやかな手つきでクリームを乗せてくれます。
おいしいシフォンケーキに誘われてフラっと立ち寄る私のような人間もいるし、映画の中の”アベさん”のような常連さんもいらっしゃるようです。
また実家近くの都会から移住してきたあるお宅では、漆喰の美しい壁を手作りしており、その中に無垢材の無骨な家具を無造作に置いて、冬の寒い頃には暖炉に薪がくべられます。
奥さんもご主人もリンネルの世界そのもので、いわゆるオーガニックなファッション。
地域にある民宿などはこだわりの無垢家具にハンモックに暖炉が並び、年に数回のマルシェには外国製の薪釜で焼いたアツアツのピザやカンパーニュを焼いて売っていたりと、非日常を求めて街からやってくるお客さんは多いようです。
軒並みな言葉になりますがインスタ映えな田舎感も悪くない。
というわけで。
「しあわせのパン」の世界はどこの田舎でもよくある、いたって健全な(?)田舎ライフだということ。ちゃんと実現していることを分かって欲しい。
映画の話に戻ります。
原田知世さんの衣装に注目
絵本の中に入り込んだような、綿花のような優しい色彩と空気感が素敵な映画ですが、一番目を引くのは登場人物の衣装や雑貨たち。どれも可愛い!
原田知世さんはmina perhonenをよく着ているイメージで、原田さんの雰囲気や肌色にすごく合っているな〜と感じていたのですが、
気になって映画の中でリエさんが着ている衣装を調べたらevam evaというリンネル系路線のブランドのようです。
服の値段を見たら驚いた。た、高い…。けどステキすぎる。
リエさんが着る服はどれも素敵なのですが、冒頭で着ていた丈の長いワンピースとこのタックワンピースはとびきり可愛かったな〜。
↓
焼きたてのパンと美味しいコーヒーと、
木製のドアノブにニット小物。眼下に広がる湖そして…羊🐑
そして、リエさんにところにやって来た「春のお客さん」。
いいなあ。
(※この映画では洞爺湖に実在するカフェを丸ごとロケで使ったそうです。カフェは「マーニー」ではありませんが興味のある方は調べてみて)
反対に北海道民の「リアルライフ」な映画もいかが?
「しあわせのパン」のオシャレ感度の高いしあわせライフも良いですが、名番組「水曜どうでしょう」の”ミスター”こと鈴井貴之さんが監督として指揮を取り、北海道に暮らす人の
「銀のエンゼル」です。
↓
一言で言うならどこまでも嘘偽りのない北海道民(略して”道民”)ライフが展開される映画。
ほっこりした笑顔でなんでも許せてしまいそうになる名脇役・小日向文世さんがあるコンビニのオーナーに扮して近所の少女を助けるのですが…。
コンビニぐらいしかない北海道の田舎町と、近所のおっさんとコンビニオーナー。そしてこれまた近所のお巡りさんと不良娘と、ある意味どこまでも「超リアルライフ」が展開されるのですが、全体を通して描かれる温かさをちゃっかりと織り込んである良い作品です。
個人的に好きになるのは非現実的なストーリーの映画より、誰がこんなの観るの💧??と趣旨を疑っちゃうような日常生活に切り込んだ映画ばかりなので、「銀のエンゼル」はまさに私のために作られたような映画😅かな。
ではでは。