こんにちは。Bliss(@Bliss_Blink)です。
先日、娘のクラスのある保護者の方が、我が家の様子を見て「フクザツな家庭」と言っていたらしいと小耳にはさみました。
「え〜!!ウチそんなにフクザツな家庭に見えるの??」とめっちゃ凹みました…。
その親御さんとは面識はなく???
まあ、あそこの家はよく分からない=フクザツな家庭に違いないと決定づけて悪気なくポンッと「フクザツな家庭」と言ったのだと思いますが、あえて人から言われるとショックですよね。
一体ウチの何を見て複雑な家庭に見えたのか、何を基準に「複雑だ」と思ったのか、マジメに問いただしてみたい気持ちに駆られます。(実際やったらヤバイ人認定されちゃうので聞いてません💦)
後から聞けば、その方の家の方がよほどフクザツらしくて「あなたに言われる筋合いはねぇ!」まさにその言葉がピッタリでした。
思い返せば過去にも全然親しくない人から「あなたの家は変わってる」と言われて怒りの拳を挙げたまま下ろす場所が分からずモヤモヤとしたことがありました。
確かにうちは「フツー」と言われるような家庭ではないかもしれません。
早くに結婚(しかも国際結婚)をして離婚。田舎に戻ったあとは子親子だけで引越しもしたりとそれなりに波瀾万丈ではあります。
でも今は国際結婚だって多いし、離婚家庭なんてザラにいます。まあちょっと変わってるかも…という自覚はあるものの、ウチなんてそんな大多数のうちの一つだとゆうちょに構えていたので、紋切り型に「フクザツな家庭」と言われると面食らいます。
たとえそうでなくても人から言われることで本当にそのように振る舞ってしまったりと、人から悪意なく発せられる「レッテル」には強力な呪いのような力があると信じています。
ずっと心の片隅に突っ掛かっていた「フクザツ」のレッテルを剥がすため、フクザツの対義語であろう「一般的」で「フツー」の家庭を探してみまることにしました。
私のしょぼい発想力で連想する”一般的な家庭像”っておそらく「30代既婚女性・ご主人はサラリーマン・子供二人・住まいは3LDK〜4LDK」←こんな感じでしょうか。
国民的人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の家庭が現代のごく一般的な家庭像だとも言われていますね。
しんちゃんの野原家は高度成長期以降から綿々と受け継がれた理想的な家族スタイルでしょう。
そもそもしんちゃんのパパこと野原ひろしさんは年収1000万円もあるからフツー規格から外れているじゃないかというのはナシで。
私の周りでも中流階級の家庭が多く、パッと見たところ「しんちゃん家」風の家庭が多い。
じゃあ実際どうなのかと言うと夫婦のパターンやそれまでの背景が違えばどの家庭もそれなりに「フクザツ」な事情が生まれるわけで、フツーの家庭なんて一筋縄でいかない規格外の家庭が多いことが容易に想像できます。
身近なところでは夫婦どちらか、または両方が再婚家庭なんて家も多いですし、兄弟で父親が違うなんて家庭もあります。
国際結婚や外国人移住者が増えている背景もあって、子供の同級生にも外国にルーツがあるお子さんも多いですね。
その反面ちょっとネガティヴな家庭もあり。
外面では夫婦仲良さそうに装っているけど蓋を開けてみれば冷戦状態になっている家や(機能不全家庭というらしい)、W不倫で機能不全に陥っているなんてトンデモな家庭も見てきました。
優雅に湖面を進んでいるように見える白鳥が実は水の中で必死こいてバタ足をしている姿に例えられますが、人間誰でも世間からズレていると思われたくないので世間様に見られぬよう必死に隠して良いところだけを皆様にお見せできるよう必死に取り繕いながら生活していることが分かります。
人の家庭のことをとやかく言うべきじゃないし、そもそも言える立場じゃないのに気づくべきなのではないでしょうか。(もちろん幼児虐待やDVなどは即刻通報すべきですが)
もう田舎に根付く「幸せの黄金律」に縛られたくない
何度かブログにも取り上げている田舎や過疎地の「奇習」の一つに「幸せの黄金律」というのがあります。
(あ、これそういう言葉があるんじゃなくて私が勝手に感じている概念のようなものです…。)
↓田舎のおとんオカンはこうしろと言ってきませんでした?
就職したら女は早めにできれば28、9歳までに結婚する
地元か親元から近いところに新居を構える
子どもは2、3人もうける
落ち着いたら新築の家を買う
定期的に孫を祖父母に預ける
:
:
地元に残っている子育て中の家庭判を押したように同じような家庭なのか。それは、ほぼ上にあるロールモデルに沿っているから。
おとんオカン達は上の黄金ルールに沿った生き方さえできれば必ず幸せになれると信じています。実際その通り幸せになれると私も思います。
しかし「幸せの黄金律」に沿った生き方をするには一つ大事なルールがあります。それは一つでも踏み外してはならないこと。もう二つは”最低チェックポイント”は超えること
就職したら女は早めにできれば28、9歳までに結婚する
地元か親元から近いところに新居を構える
子どもは2、3人もうける
………最低チェックポイント………
落ち着いたら新築の家を買う
定期的に孫を祖父母に預ける
:
:
「地元の企業に正社員(または公務員)として就職できた!→だけどアラフォーになっても未だ独身…」→アウト!
「地元で就職して結婚もできたけどまだ子供を授からない」→アウト!
一つでもチェックポイントを踏み外したり、遂行できない人に対しても世間の目は厳しく注がれ、親・身内・特に年配者から容赦なく”圧”がかかります。
何で親の目はこんなにシビアで、ちょっと違うと手のひらを返した反応をされるのか。
「幸せの黄金律」は親自身がさらにその親から”この通りに生きれば幸せになれる”と信じ込まされてきた絶対ルールであり、だからこそ子供にも黄金律に沿った生き方をして幸せになってもらいたい気持ちももちろんありますが、
幸せの黄金律の裏にはちゃっかり「我が子はこんなに幸せなのよ〜と世間に自慢して親も鼻高々でいたい。親孝行してもらいたい」という親のホンネが込められているからです。
黄金律からズレるとまるで親不孝者と言わんばかりにダメ出しをしてきたり、反対にガッカリと肩を落とす親・親戚がいるのはこのせいです。
都会で生まれ育った人からしたら田舎の人が文句も言わず生活をソフトに矯正される毎日を送っているのは奇妙に映るのと思うのですが、案外当事者は感覚が麻痺していて気づいていません。
田舎から都市部に出ると”フリースタイル”な家庭も多く見れて、しかもそれをまるっと許しちゃうキャパが街にもあったりしてなんて生きやすいんだと驚いたものです。
私もソフトに矯正されながら育ったので、何でも「幸せの黄金律」で測るクセが抜けず、それを自分や他人に押し付けてあそこは幸せそうだ、私は不幸だと比べっこして一喜一憂していたことを反省しました。
「幸せの黄金律」の古さにウンザリした今では、もう比べてどうこう思わなくなりましたけど、それでも根底にはまだ親が崇拝していた「幸せの黄金律」を捨てきれないのは田舎者の宿命なんでしょうかね。
そもそも「フツー」な家庭なんてない
話が脱線してしまいましたが、そもそも「普通の家庭」の定義とは何でしょうか。
フツー家庭と言えるガイドラインってあるんでしょうか。
そんな折、たまたま観ていた番組で面白い特集をやっていました。
NHKの朝の番組「あさイチ」では、昨今増えている「新しい夫婦のあり方」として一見すると「フクザツ」と言われてしまいがちな夫婦を取材していました。
3件のご夫婦をピックアップしていましたがどのご家庭もなかなかオリジナリティあふれていて新鮮!😲
看護師として働く奥さんに代わって夫が料理から家事の一切をまかなう「完全専業主夫」のご夫婦。
お互いに離婚経験があることからあえて「事実婚」を選択し、家事はもちろんのこと家計から家財(!)までキッチリ分担しているご夫婦。
普段は山梨と東京で別居して週末だけお互いの家を行き来するドラマのような「週末婚」家庭なんてのも。
週末婚なんて本当にあるんだ〜!と驚きでしたが、話を聞くとご夫婦はお互い仕事に専念していて平日はとても充実されているようで「離れていることで週末会うのが新鮮でワクワクする」とおっしゃっていました。
何それすごい!理想的!と感心した人も多かったはず。(私も)
ご夫婦ともにまだお若いのでいつか子供を授かったらその時は同居を始めるとのことですが、自由な発想があるご夫婦なので人生のステージごとに変えていくぞという柔軟さを感じてすごいな〜と思いました。
「あさイチ」のゲストの鈴木おさむさんは「事実婚」なんて言い方が悪いとして「自由婚」と新たな呼び方を提案して、「主人(ご主人様)」「奥さん(奥にいる者?)」「家内(家の中にいる者?)」なんてすっかり馴染んでしまった呼び方も十分改善の余地があると苦言を呈していました。
こうやって声の大きな人が提案してくれることで浸透してくれたらいいなと。
「専業主夫」だって「事実婚」だって「週末婚」だって当の本人や子供たちが幸せならそれでOKですよね。
たとえどこからともなくやってきて「フツーの物差し」を振りかざし、やれ世間からズレている!フクザツだ!と息巻いてくる人がいたとしても。
規格外の家庭が増えてもう時代にそぐわなくなってきている”フツーの家庭像”なんて平成のうちに捨てちゃうべきなのかもしれません。
皆さんはどう思いますか?
ではでは。