マウスの右クリックが壊れると地味に体力を吸い取られていきます。
右クリックの偉大さを知る日曜日。
こんにちは。Bliss(@Bliss_Blink)です。
今日は関東地方はあいにくの雨でグッと冷え込んでいますが、
昨日は晴れていたので父の実家の裏山にシイタケを仕込んできました。
シイタケを仕込む!?!?
カンタンに言うと、菌を含ませた「シイタケのもと」を丸太に打ち込み、
その丸太を涼しくて直射日光のあたらないところに置いておくと
秋になってシイタケが栽培できるという、「シイタケのなる木」を作るわけです。
この作業がなかなか面白い。
娘とばぁばとBlissは、この木にひたすら電動ドリルで穴をあけシイタケを打ち付けていきます。
一つの木に25個くらい打ちます。
原木シイタケは手間がかかるけど美味しい
私たちが口にしているシイタケは「
スーパーで売られているシイタケのラベルにはどちらで育てたものなのか必ず書かれていますが
ご覧になったことありますか?
ご存知かもしれませんが菌床シイタケよりも原木シイタケの方がちょっと高いんです。
これには原木シイタケは栽培にコストがかかるということ。
原木で栄養たっぷりに育ったシイタケは肉厚で美味しい。これはホント。
今からシイタケの原木を作っておくと秋頃には「シイタケのなる木」が完成します。
これをドリルで開けた穴に一つ一つ金槌で打ち込んでいく。シイタケの間隔が近すぎても遠すぎてもダメ。
木をオラオラ叩いてシイタケを刺激する!?
「シイタケはね、叩くと目が覚めて良く成長するんだよ。」
母曰く、金槌などで時々ポコポコ叩いてあげるとシイタケ菌が刺激を受けて
成長が促されるのだそうです。
ほんまかいな。
すでに寝かされているシイタケの原木を、娘は面白がってゴンゴンと叩きます。
無理やり子どもに叩き起こされる健気なシイタケ菌を想像してクスっとさせられます。
同じような外的要因で成長が促されるケースとしては、近くに雷が落ちるとシイタケが大きくなるという話も耳にします。
へえ〜!
学校の理科の授業で雷によって土中の窒素がどうたらこうたら〜とかで、
定期的に土をリフレッシュしてくれるんでしたっけ?
良く分からないけどそんなことを聞いたような。
シイタケを植え付ける木にも工夫が必要で、一切傷のないものが好ましい。
傷があるとそこから雑菌が木に入り、
シイタケ菌をだめにしたりと悪さをしてしまうんですね。
現に、薮の片隅には何らかの原因でシイタケが出ず、「ダメになってしまった」丸太が・・。
チーン。
菌ってナイーブ。
でも自然の摂理って面白いですね。
失敗と隣り合わせでちゃんと栽培できるとは限らないとは。
一輪車に乗せて裏山に仕掛けに行くところ。
木ってメッチャ重くて不安定な一輪車ごと何度も転びそうになる。
秋には肉厚でぽってりとしたシイタケがニョキニョキ出てくるのを待つとしよう。
シイタケの木を叩いたり雷のよしあしで成長を見極める──。
先人の知恵ってすごいなと思うと同時に、
今ほど食物を効率的に生産できなかった時代の生き方の片鱗を感じることができて
感慨深いものがあります。
ド田舎ならではの自然。
何にもないド田舎だけど、畑で作物を取ったりとか、
シイタケ打ち付けたりとか、高い岩から無心になって川に飛び込んだり、
チャボを飼って卵をもらったりとか、学校の授業で清流に入ったり、
遠くの山で猟犬たちの鳴き声が聞こえると「今日は日曜日か〜」としみじみ思ったり(笑)、
鹿や猿の群れにバッタリ遭遇してしまい、パッシングして道を開けてもらったり(!)とか・・
「ド田舎ではフツーなこと」を娘は日常的に経験してきましたけど、
なかなか貴重な良い経験だったりするんです。
ほんの数十年前までは日本全国どこでも見られたことなんでしょうけどね。
食べることにしてもそう。
私たちは普段スーパーでキレイに並べられた肉や野菜を買い、
口を開けていれば食べ物が流れ込んでくるようなシステマチックな環境にいると、
お店に並ぶ前の食物がどうやって生産されているのか、知ることはありません。
ちょっと家庭菜園なんでやっている方だと分かると思うんですけど、
野菜の栽培って、失敗したり出来が悪かったりもあってちょっとしたサバイバル。
今年はイマイチだな、今年は粒が大きくて豊作だ〜!と一喜一憂したり、
土の匂いをかいで確かめて、畝を耕して、
根の様子を確かめて、種を吟味して・・
畑を管理する父母は大変だと愚痴をこぼしながらもどこか楽しそうですが、
食べることと直結した経験ができることは幸せで、
何より自然のサイクルの中に生かされて食べ物をわけて頂くことのすばらしさを
ふと悟った週末でした。
秋が楽しみ!
ではでは。