テキトーエレガンス

テキトーでも人生うまくいく!

罪悪感を探して。 心の小さな傷に会いに行く。


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2016年『罪悪感』の旅

罪悪感──

心理学とかでなじみのある「罪悪感」というフレーズ。

罪悪感はそもそも、子どもの頃の親子関係と何らかの関係があることは知られているが、

たわいもない会話がきっかけでザイアクカンが形成されてしまい、その後の人生に影響してしまうことがあるらしい。

いつのまにか心を形成する機能に侵入して、

その後の人生に影響を与えているというから恐ろしい。

きっかけは、地元を離れたくても離れることができないジレンマを感じていて、

そこに「何か」があるな、と感じたからだ。

地元を離れたいのに離れられないのは、そこに何らかのブレーキがある。

そう確信して心のずっと奥、見えるか見えないかの底にかすかに沸いている源泉。

その源泉を探ってみて癒すことができるかもしれない。

『お母さんに悪いことをしてしまった・・』

『お母さんを裏切ってはいけない・・』


そんな気持ちを底から感じとった。

あ、これ罪悪感だ!すぐにそう思った。

罪悪感の源泉1:母への罪悪感

誰でも親の姿をロールモデルにして育っていく。

「父の背中を見て育つ」なんて言葉がある。

ある人は親に対しての満たされない気持ちがそのままライフワークになってたり、

父親に対しての強い感情が娘の恋愛感、結婚観に影響していたり、という話は聞いた事があるかもしれない。

Blissの家庭はそれこそ裕福ではなかったが、両親には五体満足に育ててもらったのでとても感謝している。

思春期の頃は人並みに父と対立したり、今でも親に不満はまああるけど親に対しての感情は健全だし、

ごくありふれた家庭に育ったと信じている。

が、

どうやら母に対して罪悪感があるようだった。

モヤモヤした源泉の中に浸かってちょっと感じてみることにした。

その罪悪感を分析してみるとこんな気持ちが隠されていた。

・・・母の望む通りの道を歩んでいない。
・・・母のそばにいなければいけない。
・・・母の生き方以外は許されない


うん、完全にお母さんからの呪縛だ。

その気持ちの裏側を思案しているうちに、母からの鋭い言葉を急に思い出した。

「あんたを遠いところに嫁に出したくない!」


こ れ だ 。 
もう10年以上前、結婚の話をしていたときに何かの拍子で母がふて腐れて、

ボソッと言い放った言葉だった。

「娘が結婚してしまったら自分の元を離れて遠くに行ってしまう。」そんな不安が思わず母の口をついて出たのだろう。

多分、今聞いたところで母はこれっぽっちも覚えていない(絶対w)。

Blissはこの言葉を忠実に守るためにあえて、地元を離れず、母の元を離れず、

何処にも行けない何も変われないと自分を呪縛して悩んできたのか・・・?

だとしたらとんでもない「呪い」を持っていたものだ。

母に対しての怒りとかより、何だろう。静かな怖さのようなを感じた。

「ずっとお母さんのそばにいてほしい。」

あわよくば親が子どもに使ってしまいがちな呪いの言葉だが、

そんな母のホンネも分からなくはない。

母にも受け継がれていた罪悪感

婿を取り、産まれてこの方実家を出た事のない母は

娘を「遠くにお嫁に出す」のは堪え難いものに違いない。

娘のBlissには常日頃から「私はこの家を出た事がないから、あんたは好きなところへ行けばいいよ。」と言っていた母。

でも実際はそれとは裏腹に、母親の望むレールの上を歩む事を求められた。

すごい矛盾。

母は時々「娘を手放したくない」という親離れできない依存心が見え隠れしていた。

Blissは外側では反抗しても結局母の言いなりになっていたことを思い出す。

なんと母自身も、母の「父」、つまりBlissの祖父から「親元を離れるな。お父さんを置いて離れるなんて親不孝だ。」と言われ続けてきた。

母も実家を出ようとする気持ちを祖父から削がれてしまっていたんだろう。

知らず知らずのうちに母は地元を離れることに抵抗(=罪悪感)を感じるようになっていたはずである。
あぁまさに世代間連鎖。

クソみたいな連鎖。

これ続いちゃいけないパターンのやつだ・・・断ち切った方が良いのは明らかだ。

呪いは気づくと効力をなくすらしい。

この「呪い」も本人が気づいた以上、霧のように消え失せるはずだ。

呪いとはいえ、当時は母の言う事を聞く他に方法がなかった。

母親に嫌われないために、母親に捨てられないために、

子どもにとって母親から見捨てられることは「死」を意味するので

防衛本能としてよかれと思って信じてきたんだろう。

「今まで守ってくれてありがとう」と感謝も伝えて手放す事にした。

もう自分は自立した大人(一応)なのでこの「呪い」は一切聞かなくてもいい。

「あばよ!ありがとな!」の一言でもいい。

手放してみよう。


忠実に守っていることこそ見えない

今回は母からのささいな一言が呪いとなり、後の人生の大きな呪縛となってしまったケースだが、

運良く見つけ出して最終的に手放す事までできたのでラッキーだった。

モヤモヤや閉塞感の下には何かのフラストレーションが隠れている。

「やってはいけない」と言われたことをずっと守っていないだろうか。

両親や身内、先生や友達、恋人・・

そんな身近な人達から言われたささいな一言を今でも「罪悪感」となって何かを停滞させていないだろうか。


いつも読んで下さってありがとうございます。