「○○の恐怖」メソッドでトラウマ思考の火元を消す
トラウマちゃん??
世間一般のトラウマという概念をあえてトラウマちゃんにすることで
私たちの考え方の癖の根幹で操っている大きな恐怖=トラウマにスポットを当てて、
ある言葉を唱えてトラウマの火元を消しちゃおうという、何げにスゴイ本。
以前の記事で大嶋先生の本について触れました。
「”いまここ”で楽になる!」
よくある自己啓発本のお手軽なタイトルとは裏腹に、
内容はかなりコアで有効なメソッドが紹介されています。
まず「根底にある恐怖」を探ろう
「○○の〜〜 (息を吸って) 恐〜怖〜〜 (息を吐く)」
これを7回心の中で唱えます。
唱える時はただやみくもにブツブツと唱えるのではなく、ちょっとしたルールがあります。
・唱えた後心がシーンと「凪」になるのが正しい状態
・唱えている間は言葉に集中する
目を開けたまま唱えるのは、目を閉じて頭の中であれこれイメージしてしまうのを避けるためだとか。
ブリーフセラピー・カウンセリング・センターのサイトでは、10秒間ぐらいかけてゆっくり唱えてみることを勧めています。
最初はまず、何か不愉快で嫌な思いをしたときのような軽いものからでも構わないのですが、
Blissはここで腹が立った時に実践してみることにしました。
「孤立する恐怖」違うな、「蔑まれる恐怖」・・わーなんかイライラしてきた!
ゆっくりとした腹式呼吸を繰り返していたので、「リラックする」という副作用(?)はあったものの、
思い当たる恐怖がどれもしっくりこなかったので、
トラウマの根幹となる2〜3歳あたりの頃に意識をめぐらしてみます。
・・と言っても実際は物心つく前なので誰も思い出せない空白期間なのですが、
それでもあえて「この不快感の底にある本当の恐怖はなんだろう」とアプローチしてみるのです。
そこでフッと、思い浮かんだ言葉がありました。
「親を取られる恐怖」
ああ、なるほど。これだ!
「親を取られる恐怖〜〜 親を取られる恐怖〜〜」
ス〜ッと眠くなり、同時に瞼がものすごく重くなりそのまま布団に入り寝ちゃいました。
5〜10分くらいで目を覚ましたら、そもそも何のことでメソッドを始めたのか
すっかり忘れていました。
○○恐怖は意外なところに
「親を取られる恐怖」
これは本当に予想外でしたね。いくら頭で考えても分からなかったかもしれませんが
心の奥底にひっそりと眠っていたんでしょう。
こんな恐怖が神出鬼没にポーンと出てくるから面白いです。
Blissの下にはいわゆる年子の弟がいます。
Blissが産まれるとすぐに弟を授かり、体が弱く手のかかる弟に母がつきっきりだったのを思い出しました。
(当然ならが実際は記憶にすらなく親から聞いたことです)
ロクに抱っこもされることがないまま早くから歩かされては
抱っことせがんでも母の手には弟がいる。
やがて母が会社に復帰してからは、おばあちゃんが子どもを面倒見ていたのもあり、
成長して自分が母となった今でも、
潜在的に「母を取られた!」とわだかまりがあったのでしょうか。
小さいながらに恐怖を抱いたんでしょう。
もう知る良しもありませんけどね。
あんまり原因を特定しだすと「回避行動」につながるということなので
この辺にしておきます。
突然ふと顔を出すホンモノの恐怖
根底の恐怖の特定ですが、深く掘り下げていくと根底の恐怖がフッと顔を出したりします。6
大嶋先生によると、根底の恐怖を形成されるきっかけとなった直接の出来事は
まず思い出されることはない(できない)とのこと。
「あ〜、小さいときにあんなことがあったからだ」なんて思い出される出来事はまずノー。
それは根底の恐怖の原因ではありません。
直接原因となっているのは自分ですら知らない(覚えていない)恐怖。
この辺は本の中で脳の記憶が処理される仕組みとともに根底の恐怖についての細かい解説がされています。
根底の恐怖は、もうすんごい衝撃だったので「記憶」として適切に処理される事ができなかったため、
脳の記憶倉庫に保管されることがないまま宙ぶらりんになってしまったもの。
なので物理上、思い出そうと思っても倉庫にないので脳から思い出されることができない、
と解釈しましたがいかがでしょうか。
う〜ん、人間の脳って複雑でブラックホールのようだ。
(NHKの「脅威の小宇宙 人体」の「脳と心」なんてありましたね。神秘的なあの世界。)
根底の恐怖を見つけるコツ
最初予想した○○の恐怖を大幅に外れて、「え?こんなのがー?」という驚くようなことが
実は本物の恐怖だった〜という体験談を聞くと
ホンモノの恐怖はもう自分でしか知りえない気がしますので、
アプローチを変えたりして、しらみつぶしに色々な○○の恐怖を唱えていくしか特定の道はなさそうです。
個人的な意見ですが、効果的なメソッドには「揺り返し」があると信じています。
好転反応ともいえる感情の揺さぶりや体の嫌な症状が表れて、
体が鉛のように重くなるわ、忘れていた過去の嫌な記憶が蘇ってくるわ、
何もしていないのに急に涙が出来てくるわと、
そりゃもう色々な揺り返しにあいました。
脳は根底の恐怖を絶対に探られまい!と抵抗して、「回避」と呼ばれるニセの恐怖を刺客のように
沸き上がらせてくるので、
それらのニセの恐怖に惑わされずいかにその下に隠れている根底の恐怖を見極める事が肝心かと。
根底の恐怖の特定のしかたは、こちらを参考にしてみました。
イライラした、ムカついた、傷ついた、寂しくなった・・
それトラウマちゃんのせいかも?と仮定して、
しばらくは○○の恐怖メソッドを続けていきたいと思います。
「月曜日が憂鬱になる」←これの恐怖も。