HSP(とても敏感な人)の存在を知る。
気をつかいすぎて生きづらい─。
生活に支障が出るほど周りの物事を敏感に捉えてしまう気質を持つ人のことを
HSP(Highly Sensitive Person:敏感すぎる人)という一つの個性として確立されているそうです。
心当たりがあって、もしや?と思ったんで、上記の「敏感すぎる自分そ好きになれる本」を読んでみました。
特に本文内のHSPチェックは必須。
HSPチェックテストの結果はHSPに限りなく近い「ギリギリ普通」な範囲に留まり、
何とも言えない結果に複雑な心境です(笑)
過去にも、相手の機嫌に左右されてしまったり、
↓モラハラのターゲットにされたり、
モラルハラスメントの餌食にされたり、
人が多いところに行って勝手にひとりで疲れてしまったり、
大したことないのに緊張して震えたり、
一見豪快な雰囲気を装っていますがそれは
繊細でビビリでナイーブな私をカモフラージュするためだったりして、
「気が弱いから」「小心者だから」と抑えてきた自分の特性が
何となく腑に落ちたような気がします。
でもね、
ボーダーって一番困りますよね。(笑)
ただ、まったくHSP気質がなかったわけではなく、
子どもの頃から感受性がめちゃくちゃ強くて、
ひとりの世界に没頭し、敏感な子だったと母から聞く限りでは
HSPの素質はあったんでしょう。
成長するに従ってある程度鈍感になることを覚え、周りに順応することができたのかもしれません。
かといってまるっきり鈍感でいられたら人生イージーモードなんでしょうけど、
いまだに変なところで繊細だったりするから困りものです。
しかし実際にHSPと診断された方は、「にわか」な私なんかよりもっと人には理解されない大変な苦労があるわけで、
少しくらいKYだったり鈍感でいた方が社会生活では優位なのかなと思ってしまいます。
しかし、著者の長沼睦雄先生はその必要はなく、
社会には敏感な人が必要であると伝えています。
無理して人間関係に入らなくても良い
HSPの人の困ることのひとつに人との距離感が挙げられます。
初対面でもグイグイ来る人が震えるほど苦手だったりしません?
敏感な人は自分のだと指摘し、
まさに侵入せんばかりの勢いの人にはカンタンに自分の領域を侵略されてしまい、
「嫌われたくない」と相手に併合してウンウンうなずいては相手に振り回される。
ノー!と主張できず、ノー!と強く言える人が羨ましかったりして、
あるある!と頷かずに入られません。
長沼睦雄先生はHSPの生きづらさのひとつにこの「自他の境界線のユルさ」を指摘し、
人との間に境界線を作ることを勧めています。
これはつまり、「自分の問題と他人の問題を切り離すこと。」
相手が怒るのも不愉快になるのも相手の問題であり、自分の問題ではありません。
相手がどう思おうが、それは相手の問題。
こちらは誠意を持って主張すれば良い。
「シ〜ラネ。」ぐらいで丁度いいのです。
「自分には関係ない。」英語にはこの状況を的確に表すスゴイ便利な言葉があります。
「It’s Not My Business.(私にはカンケーないし〜)」
「It’s Not Your Business.(あんたにはカンケーない。)」
日本ほど空気を読むことを要求されず個人主義な海外ならではの言い方でしょうか。
英語って「知らん!」って感じにドライに相手に伝える言い回しが多くて何気に好きです。
自分だけの安全基地を作る
敏感な人、HSPの人は確固たる内的世界を持っています。
これは誰にも侵略されたくない自分だけの聖域であり、一人になったときに戻って来れる母艦のような
領域だったりします。
だから一人の時間が確保できないと息が詰まって大変。
騒がしい環境にたやすく影響を受けてしまうため、
外にいてもちょっとした逃げ場を作ることが大切とのこと。
それは会社のトイレでも静かなロビーでもカフェでも、
「HPをチャージ するならココ!」っていう所を見つけておくといいですよね。
ちなみにBlissは以前、
職場の近くのカフェの決まった場所が煮詰まった時の逃げ場でした。
今では、別に意識したわけでもないのに、会社内でBlissのデスク周りが要塞のようになっているのは
やはり無意識に「隔離された静かな環境にいたい」という意志の表れなんでしょうか。
席替えが多い職場で念願の端っこの静かなデスクを勝ち取り、
「よっしゃ!」とガッツポーズを取ったのはいうまでもなく、
人の真ん中で仕事をすると緊張するタイプだからです。(汗)
敏感だからこそできること・・?
一昔前のこの類いの本には、「敏感」なことは「こうすることで敏感さから脱却しましょう」とか
「もっと前向きに考えましょう」などと治したり変えたりすることを前提に書かれてしましたよね。
変えるべき、つまり敏感さはネガティヴな性質に捉えられていたんです。
敏感であることは不利である、長いあいだ欠点のレッテルを貼られてきました。
でも多様性が認められつつある現代にそれはもうそぐわない。
最近では、「内向的がダメっておかしくね?」とTEDで異論を唱えたスーザン・ケインさんとか
外向的な人が歓迎される社会の受け入れ方に異論を唱える人が増えてきました。
スーザン・ケイン氏は、
内向的=才能
と捉え、変えなくても全然OK!と私たちを後押ししてくれます。
せっかち、短気、臆病、人見知り、わがまま、堪え性がない・・etc
すべての気質に優劣はなく、
適所適材でその性質に見合った仕事ないし役割を得られれば
開花して自分を高みに上げてくれる大きな才能として捉えることができるはずです。
脱線しましたが、
敏感で悩むあなたは間違っていない!
悩まなくて良いんですよ。
嫌だと思う性質は欠点ではなく個性であり、才能にも化けます。
それはダメなことだと親に、先生に、社会に教えられてきたから
敏感な自分を好きになれなかっただけです。
無理に性格を必要はなく、
どうかその側面を少しずつ受け入れて、
「その自分でも全然OK」と開き直ってください。
敏感バンザイ!
いつも読んで下さってありがとうございます。