8日より緊急事態宣言が再発令されました。
ある時を境にドカンと激増してしまったコロナ新規感染者の数に驚いて戦々恐々としている人も多いと思います。
ついにこの日が来てしまったかという感じで先の見えないコロナとの戦いに戦意も消失してしまいそうです。
こんにちは。BlissBliss⋆*@テキトーでもうまくいくです。
今年はお正月早々、今じわじわと話題になっているキム・スヒョン著「私は私のままで生きることにした」を読みました。
某BTSのメンバーがこの本が愛読書だと伝えたことで、日本のファンの間で密かなブームとなっている「私はわたしのままで生きることにした」は、韓国のイラストレーターで作家でもあるキム・スヒョン氏が、やさしい語り口で若い世代へ向けて自分を大切にしていくための「あり方」のヒントを示した、いわば指南書のようです。
心に寄り添うやさしい言葉でしっかりとスヒョン氏なりの哲学が語られています。
韓国社会はすごく生きづらい?韓国女子の見えない生きづらさ
BTSも韓流も全然縁がないのでよく分からないのですが、本を読む限りでは、韓国女子を取り巻く韓国社会と私たちの日本社会とは似て非なるもののようです。
「あ〜なんだ日本女子も韓国女子も立場は一緒ね〜」なんて、軽い気持ちでページをパラパラめくっているうちに、みるみる深刻な話題へシフトしていき、…なんだか重い話題へ。
まず第一に、韓国特有の儒教的な社会基盤がベースにあるため、若者は絶対的な年長者の意見や、生まれついた階級に一生がんじがらめに縛られる現実を知ることに。
親世代は貧困や差別から抜き出ようと必死になるあまり、住む場所や子供にブランド物を着せて学校へ行かせることに異常に拘ったり、
さらに驚いたのは、韓国の若者のキャリアプランが「大企業に勤めるか工場に勤めるか」または「正社員かチキン店か」と二者択一に追い込まれる、極端な学歴レースが根強いことも挙げています。
おそらく日本では聞きなれない「
韓国は日本以上に生きづらいことは、以前韓国出身の方から直接聞いて知っていたのですが、自分たちの置かれた環境に対してのやるせなさを「
一見大成功して絶頂にいる韓流アイドルや俳優が、突然自死してしまう悲しいニュースの陰には、自由にありのままで生きたいと宣言することすら難しい、韓国社会特有の制約があるのかもしれませんね。
韓国の人も日本と同様、世間体や人目を気にして空気を読み合い、周りからどう思われるかということを常に気を配う風習に嫌気がさしているのは共感できますね。
キラキラした他人のインスタを見てみじめになったら
わずかな好奇心を満たすために他人の生活を見物して、
「みじめさ」という代償を支払っているのかもしれない。
だけど、そうやって満たされた好奇心からは何も得られない。
あなたの好奇心やエネルギーは、
あなた自身の人生をよくするために使ったほうがいい。
だから、他人の人生に直接関わりをもつならともかく、
観客になるのはやめよう。
何枚かの写真でみる他人の人生なんかより、
自分の人生のほうがずっと大切なのだから。
自分からみじめになってはいけない─より
キラキラしたライフスタイルを載せるインスタを見たことで、自分の持ち物が急に色あせて見えて、今の生活がみじめになる─
スヒョン氏は「インスタセレブ」に群がるフォロワーの存在を挙げて、彼らはなぜ、自分よりもはるかにいい生活をしている(ように見せている)他人の演出されたキラキラ生活をわざわざ覗くのだろうと疑問を投げかけています。
これには全く同感で、単純にファンとしてフォローしている以外にも理由がありそうで、その手のフォロワーの真意が知りたいと思ったり、いや待てよ、もしかしてドMなのかな?と思ったり。
見たくなくてもわざわざ見てしまう、そうして「ほ〜ら、やっぱり見なきゃよかった!」とイラついたり見たことを後悔して凹んだりする、一見矛盾するこの行動も、心の奥底では後悔することが「快感」になっているので見るのを辞められなくなっているとどこかで聞いたことがあります。
他人と自分と比較することは快感でもなく原動力にもならず、自分を傷つける行為にしか他ならないので今年こそはきっぱり辞めちゃうことです。
スルー能力
退職したら二度と会うこともない上司。
たまたま顔を合わせた、どうでもいい親戚。
笑い声がイラつく、くだらない女性。
裏で悪智慧を企む、狐のような同期の同僚。
あなたの人生にとって何の意味もない、そんな人たちに
感情の無駄遣いをするのはもうやめよう。
通りすがりの人たちに傷つけられないこと─より
いづれ自分の人生から去っていく人カリカリしたって仕方ないし時間の無駄である、とスヒョン氏。
自分の人生にこれからも関わることのないであろう芸能人に、まあよくそこまで暴言を吐けるよな〜と思うことがあります。
多分SNS社会に必要なのはこの「スルー力」だと思うんですよね。
若いうちほど他人の言動にスルーができなくて苦しい思いをするものです…。
人を非難したり中傷したりってだいぶエネルギーを消耗します。つまるところ、会ったこともない赤の他人を誹謗中傷できるということはそれだけエネルギーが有り余っているということなんでしょうけど。
みんな他人のことにいちいち構いすぎなんです。
私はスルーできないと心配しなくても、年取るごとに使える時間も労力(HP)も限られてくるし他人ベースで生きるのはもったいないと気づくので、「面倒なことは即スルー」の習慣が否応無しについてきます(笑)
「自分らしさ」に惑わされたら
会社をやめてフリーランスになったからといって、
自分らしくなれるわけでもなく、
奇抜な趣味を持っていたとしても、それが自分らしいわけでもない
自分への理解を土台にして
自分で判断し、決定し、生きることこそが、自分らしい人生。
その第一歩は、あなた自身に関心を向けること。
自分らしい人生って?─より
スヒョンさんは「これが私たちが生きる道」と、自分の生き方にコミットして、どっしりと構えている姿勢が一貫していて共感できますね。
ゆるい自己啓発というか、フワッとした生き方指南書みたいなものは日本でも毎月のように書店に並べられていてるし特に珍しいものではないんです。だからこそ、よく持てはやされる「自分軸」とか「自己肯定感」があやふやでイメージできず、聞くだけでウンザリしている人も多いと思うのです。
その点、スヒョン氏の考える「自分軸」や「自己肯定感」はすごく端的に分かりうすく示してくれるのが良いですね。
今まで何の疑いもなく従ってきた社会のルールやあり方を、スヒョン氏なりの鋭い審美眼によって、こういう考え方もあるよ、それやめてみようよ、と反論していく小気味良さも最高!
パワハラにあったり、人間関係に飲まれそうになったり、自分を失いそうになった時に寄り添ってくれる本かもしれません。