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懐かしのあの検査も?いつの間にか廃止されていた学校の検査・習慣など


廃止された学校の検査・制度

こんにちは。BlissBliss⋆*@テキトーでもうまくいくです。

子どもが多くの時間を過ごす学校では健康診断や体力測定があります。

健康診断では身長体重を測るほか、医師の診察、視力や聴力などの検査も行われます。

自分の子どもたちが学校に通う年頃になり、健康診断や検査の記録などが書かれた「健康カード」を持って帰ってくるたびに、身長が伸びていたり、どこか異常はないかなど親はチェックするわけですが、その時ふと違和感を感じませんか?

あれ?あの検査ってもうやらないの…?🤔

(私が子どもの頃ってこう…もっと検査とかあったよね?)

それは気のせいではないかもしれません。

小学校の途中から学校からの連絡がピタリと来なくなった検査もあり、調べたところ予感的中。

昔は当たり前だったさまざまな検査や制度が、時代の変化による何らかの理由で続々と廃止になっているようです。

今回は昔はあったけど今は廃止になった検査・制度のお話です。

早朝にお母さんにお尻を見せてシールを押してもらうあの検査もあります!

【ご注意】
地方自治体によってはまだ廃止になっていない、そもそもそんな検査は元からない、いろいろあるかと思いますが、ここでは関東地区の学校を中心にお話ししていますのでご了承ください。

色弱は特性!?|色盲検査

隣にいる人にも私と同じ「青い空」が見えているのだろうか。人それぞれは全く違う「青」を見ているのかもしれない─ そんな空想をしたことがあります。

人それぞれ見える世界の違いを「クオリア」と言うらしいのですが、それを体現したかのように、ある特定の色が見えにくい(見えない)色覚マイノリティの人たちがいます。

むかーしむかし、こんな点描画のような図柄を見せられて、この中になんの数字が見える?というテストをやらされた記憶が蘇ったと思います。

↓ ↓ ↓ 

懐かしの色盲検査表

正確に言うとあのテストは「石原式色盲検査」という色盲判定をするためのテストなのですが、現在は学校の健康診断などでこの色盲検査を受ける機会がありません!😱 (※2003年に廃止)

男子だと20人に一人とかなり高確率で発現する色盲(色弱)。

色弱
色弱のある人とない人でこんなに見える色が違うの知ってましたか?

学校で一斉に検査を受けることがなくなった弊害として、検査を受ける機会のないまま成人して就職先の適性検査で色盲が発覚する悲劇も起きているようです。

子どもの特性が早いうちに分かるようになった今の時代、色盲(色弱)検査をする機会を奪ってしまうのもどうなんだろうとは思いますよね💧

親の立場からしたら、なるべく早いうちに子どもに色の見え方の特性を分からせてあげたいと思うのが自然な親心だと思うのですが、その考えはもう古いんですかね…😢

今は「色盲」という言い方も避けられて、「色覚マイノリティ」や「色覚特性」という呼び名に変わってきています。

胴の長さを測る意味とは|座高測定

椅子の上に座って「座高」なる長さを計った思い出…。

座高測定のあとは「〇〇センチだった…」と遠回しに「私胴が短いのよ」アピールしてくる子がいたものです。

やれ足が長いだの短いだの盛り上がった座高測定が、時代の流れとともに2014年頃廃止になったことは、最近ニュースやSNSなどで取り上げられていたのでご存知の人も多いでしょう。

しかし注目すべきはその廃止理由。

「座高を測る意味がなかった」というセンセーショナルすぎる理由に国民総ツッコミ待ちでした。

意味がなかったんか〜い!

あくまでも噂ですが、つい数十年前までは、胴の長さ=腸が長い=健康の証?という迷信があったそうで、満足に食べられなかった時代を反映しているかなと。

どうなんでしょ。💧

今の子はどの子もみんなスタイルが良く足も長〜いので、座高なんてわざわざ測る必要もないとは思いますが(笑)

かつての国民病も時代とともに消滅|ぎょう虫検査

ある日の朝。

朝起きるとすぐ、お母さんの声で目が覚めたあなた。

起きるが早いかパジャマを下されて、冷えたセロハンのシールをお尻の穴にペタン!

「冷たっ!」セロハンシールがお尻に当たるあの嫌〜な感覚が蘇ってきました。

子どもの頃やった「ぎょう虫検査」を思い出しましたか?

思い返せば、透明シールに青いダーツの的のようなものが印刷されていて、キューピー風の子どもがお尻にシールを当てているイラストが説明文に書かれていたような…🙄💭

ギョウ虫検査
ギョウ虫検査知ってますか?

ちなみにあのキューピーくんの正式名称は「丸輪太郎」まるわたろうと言うそうで、イラストの横にしれっと名前が書かれていました。

ちなみにうちの子どもが小学生の頃に学年の途中で急きょ廃止になりました。理由は明らかで、現代の日本ではギョウ虫がいる児童がいなくなったから!!

日本では、昭和33年(1958年)から、小学3年生以下の児童にギョウチュウなどの寄生虫卵検査が義務付けられていたが、衛生環境の改善に伴い、九州の一部地域を除いて、平成27年度(2015年度)限りで廃止される事になった。 ウィキペディア|日本におけるギョウチュウ検査 より


かつて農村部では半分近くの人が何らかの寄生虫を保持していたと言われるぐらいには多かったようです。

太古の昔から人類と共存してきた寄生虫も近代化とともに激減。

堆肥を使った畑の野菜が食卓に並び、自給自足が当たり前だった食料もスーパーで調達する時代へ。水源も井戸水から上下水道へと変わって公衆衛生がよくなったことが挙げられそうです。

これだけ衛生感覚が行き届いてどこへ行っても清潔な日本では、ギョウ虫なんて遠い昔の化石のようなものでしょうか。

鬼のハンコ注射に耐えたら勇者の証|ツベルクリン検査

かつては肺病=死の病と言われた結核ですが、実は根絶には至っておらず、これだけ清潔で豊かな日本でも*1平成17年以降に生まれた赤ちゃんは、生後半年ほどでBCG接種、いわゆるハンコ注射を受けます。

かつて「ツベルクリン反応検査」という注射があったのをご存知でしょうか。

結核の抗体がちゃんと作用しているかの反応を見るというもので、”ツベルクリン”の響きに懐かしさとほんのり怖さが入り混じった感覚が蘇ってきたかもしれません。

ツベルクリン反応・BCG
ツベルクリン反応検査の後、人によりスタンプ注射(ハンコ注射)コースもあり

注射した患部の様子によって陽性か陰性かに振り分けられ、場合によってはハンコ注射を再び接種されるのですが、

ハンコ注射とはその名の通りハンコ型の持ち手に、結核菌をつけた9本の注射針が飛び出ているという衝撃的なルックスから小学生毛嫌いされている上に、運が悪ければ(?)注射したところがめっちゃ晴れるわ、晴れて選ばれると鬼のハンコ注射行きだわで、踏んだり蹴ったりでしたね。

ただでさえ怖いハンコ注射に加えて、たまに親の仇かと思うくらいハンコ注射をギュウギュウ推して来る医師に当たると最悪です。

私は地獄のハンコ注射を受けたことはないのですが、受けたことがある人が言うにはかなり痛いようで…。人によってはハンコ注射の跡が腫れて熱を持って膿んだりと地獄ループが続くようでした。😱🙀

BCG接種以外にもさまざまな予防接種を学校内でやっていましたが、いつ頃からか、各自が病院で受ける体制になっていますね。

順番が来ると授業を一旦中断して、クラス全員がぞろぞろと保健室に移動して注射を受けるのですが、いつ順番が来るか分からないという恐怖に加え、

保健の先生からの呼び出しを今か今かと待っているせいで、授業内容が全然頭に入ってこなかった記憶が蘇りました(笑) (今日注射があるというだけでいつもウルサイ男子が無口になっていて、注射が終わった途端「全然痛くなかった😏」となぜか饒舌になる法則。)

学校にウンチを持ってくという非日常|検便(検体)

ウンチを提出して感染症などを検査する「検便」も学校ではやらなくなりましたね。

うちの子が通っていた自治体の小中学校では一度も検便の機会はなく、これも時代とともに廃止になっていたようです。

林間学校や臨海学校、修学旅行、大きなイベントごとの前になると学校から検便キットを渡された記憶があるのですが…🙄💭

便秘気味の子には苦痛なイベントで、たいてい提出期限が短く、トイレにこもり神様に早くウンチが出るよう死にものぐるいで祈っていたものです(※便秘症です)

出なかったので代わりに家族や飼っている犬のウンチを出すなんていう強者もいたようですが、周りでは聞いたことがないので都市伝説かもしれません…。

ちなみに、おしっこを取る「検尿」は引き続き学校で実施されています。(※2020年現在)

まだどこかの自治体ではやってるのでしょうか?

お残しは”許し”ます|給食の変化

「お残しは許しまへんで〜!!」

↑これはアニメ「忍たま乱太郎」に出てくる食堂のおばちゃんの有名なゼリフです。

食べ物は残さないことは当然、尊重されるべき意識です。しかし、現代の学校では「嫌いなもの」に関しては例外で、食べなくても「OK」な意識にシフトしてきました。

私が10代を過ごした平成の時代、給食は残してはいけないものでした。

ピーマンだろうがグリンピースだろうが人参だろうが、出されたものは有無も言わず食べる!!以上!!

そのスパルタは時に異常な空気を生みました。

嫌いな物を食べるまで片付けてはいけないとキツく先生に叱られた友達は、周りのみんなはとっくに給食を済ませて掃除を始めようとしている中、ポツンと一人、机を取り残された子は嫌いな物とにらめっこをしている…

そんな光景は、大人の私たちは一度や二度見たことあるはずです。

現在多くの学校では配慮されて、あらかじめ児童の嫌いなものを除外し、一人一人が食べられる量だけお皿によそってくれます。

学校はそれとは別にアレルギー食の対応なども強いられているため、万が一の事故を防ぐためにも給食には慎重にならざるを得ないのだと思います。

「そんなの子どものためにならない!甘〜い!」と考えたアナタ、残念ながらその考え方は昭和脳に毒されていますよ!かな〜り古い考えです。この際改めましょう。

学校では給食を残さないために残飯ゼロを目指して工夫をしていますので、ワガママを教えているわけではないと付け加えておきます。

あだ名はいじめを誘発?|あだ名禁止

友達同士は苗字や下の名前で呼び合うことを指導して、いじめに繋がりかねない「あだ名」を禁止している小中学校があります。

「山田くん」「高橋さん」「優太くん」「みくちゃん」など、本来持っている名前で呼び合いましょうということです。

当たり前っちゃ当たり前ですよね。

アニメや漫画キャラに例えて「ゴリラーマン」(←この漫画知ってる?)「マッチョ」、ナヨっとしているから「オカマ」なんて呼ばれていた男子も…!

名前に絡んだ「いのっち」や「山ちゃん」「ぐっさん」などの呼び方も厳密に言うとアウト判定されるかもしれません。

う〜ん…子どもって結構ストレート。

ひょんなことからあだ名をつけられて卒業するまでずっとそのあだ名で呼ばれた!…なんて話はどこでも見聞きしますが、気まぐれに命名されるあだ名の残酷な一面を表していると言えます。

些細な”からかい”をきっかけに本格的なイジメに発展することもあるので、個人的にこれは適切な指導かな〜と思ってます。

個人情報保護は教育現場にも|学校外での名札禁止

思わず時代だな〜と漏らしてしまったのがこれ。

登下校時などであっても学校の外では名札をつけてはいけないという決まりがあります。(※自治体や学校による)

名札には学校や児童の名前はもちろんのこと、名札の裏側には連絡先の住所や電話番号まで記入されていることも。

スマホやSNSの普及によって個人情報漏洩のリスクが高くなっている今、名前を公にするということは子どもが犯罪に巻き込まれるリスクがあるためこのような対策が取られているようです。

昭和ならではの伝言リレー|緊急連絡網

夜、母親が電話先で友達のお母さんと話している様子。

「もしもし。山田さんのお宅でしょうか? 〇〇第一小学校4年2組からの緊急連絡網です。台風が上陸するため明日は臨時休校になりました。次は田中さんのお宅へお願いします─」

聞き耳を立てていると「臨時休校」の言葉が…!思わず「やった〜!🤩」

地域で呼び名は違うかもしれませんが、学校からの急なお知らせなどを各家庭に電話リレー式で伝えていく「緊急連絡網」と呼ばれるシステムの存在がありました。

急を要する学校のお知らせなどを一度に各家庭へ共有する方法として、公立の学校では一般的に浸透していたようです。

緊急連絡網
今や絶滅!?学校の緊急連絡網 ※名前は架空です

ネットやスマホが発達して個人情報保護が問われる今となってはこれも廃止になりつつありますね。(と言ってもうちの子が通っていた田舎の小学校では途中まで連絡網が現役で動いていました。さすがに今は廃止となったそうです…)

私も子どもの通う学校で連絡網を何度か経験しまして、担任の先生(学校)→ PTA役員 → Bさん家 → Cさん家・・・と、各家庭に電話をかけて伝えていくのですが、

これがめちゃくちゃメンドクセーのです!😭

連絡網は夕方〜夜には家族が必ず家にいる大前提があった時代だからこそ機能した面もあり、夜に電話をかけても不在の家庭も多いし日本語が達者ではない外国人の家庭もしばしば。

なかなか各家庭にスムーズに電話連絡がいかず、行き違いもあったりと、クラスの全家庭に連絡網が伝わるまで夜中を回ることも。終わる頃にはもうクタクタでした…💧

学校からの一斉メール一つで済むようになってホッとしたのを覚えています。

聖徳太子はもういない|こんなに変わった日本の歴史

「聖徳太子」と聞いて何を思い浮かべますか?

私たちが抱く「聖徳太子像」っておそらくこんな感じのイメージです。

奈良・飛鳥時代初期、「冠位十二階」の制定、世界最古の木造建築である法隆寺、推古天皇の摂政として活躍していました。

すでにどこかで見聞きしてご存知の方も多いと思いますが、今の子どもたちは「聖徳太子」とは習わず厩戸皇子うまやどのおおじ(または:うまやどのみこ)」と習います。

後世に言い伝えられた”あだ名”のようなものなので、ちゃんとした皇子であったことから正式名称で呼ぶようになったみたいです。

そのほかにも馴染みの深い偉人の肖像画が近年の研究によって別人と判断されたケースも。

平氏を倒し鎌倉幕府を開いた「源頼朝」の肖像画も別人説が浮上し、私たちが慣れ親しんだおなじみの頼朝像の肖像画は使われなくなっていて、代わりに現存する木像が頼朝像として教科書に載っていたりします。

それだけではなく「1192(いい国)作ろう鎌倉幕府」と覚えていた鎌倉幕府を開いた年号も、その後の調査で歴史が見直され「1185年」にされています。(※諸説あり)

今は使われていない肖像画
実は別人でした。

歴史は決して不動のものではなく、後世の人の手によってコロコロ変えられてしまう危うさを秘めているのかもしれません。

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私たちは人生で生きていくための基礎学力から生活習慣、社会性など多くのことを小中学校で学ぶのですが、

その甲斐あってか、意外にも小学校で経験したこと・学んだことってずっと覚えているものですね。

学校で習うアレコレも時代に合わせて柔軟にアップデートされている印象を受けました。

逆に今の子どもたちは学校で当たり前に経験しているけど、大人たちは新鮮に映ることもありますよね。

コロナによる「新しい生活様式」などもそう。毎朝の検温、学校でのソーシャルディスタンス、マスク着用を強いられている今はまさに「昔はなかった」習慣かもしれません

これからはアフターコロナに合わせた「新しい生活様式」に沿ったり、子どもの多様性に配慮した学校づくりになっていくのかもしれません。

あーあった〜!懐かしい!と感じていただければ幸いです。

ではでは。

*1:厚生労働省|結核とBCGワクチンに関するQ&Aより)毎年1万8,000人程度の患者が結核に感染しているという感染症です。

((厚生労働省|結核とBCGワクチンに関するQ&Aより