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ぼっちとエア登校と便所飯。華の高校生活はどこへ行った


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そんなはずじゃ・・・

ぼっちとエア登校と便所飯。華の高校生活はどこへ行った

昨日は山の学校のあれこれをお話しました。

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今日は山の学校を出たあとの高校時代を振りかえってみます。

たいしたコミュニケーション力が身に付かないまま、都会の高校へ進路を進める限界集落育ちの子どもたち。

さて、華の高校生活はうまくいくのでしょうか。

蝶よ花よの生活から一転。暗黒の高校時代へ

限界集落の山の中学校を晴れて卒業したBliss。

山には中学校までしかないため、中学校を卒業と同時に必然的に街の高校に進学することになります。

山の中学から来た生徒は自分以外誰もいないので入学と同時にアウェー状態になります。

無我夢中で友達の輪の中へ入っていったせいか、高校生活は順調のスタートを切り、

新しい友達ができるのが嬉しくて充実していました。

しかし、長い夏休みが開けた二学期の登校日から友達関係に暗雲が立ちこめます。

登校してまず飛び込んできたのは仲良しグループ5人からの冷たい視線でした。

それはまるで、友達なんてウソだったかのように

仲良しグループから突然仲間はずれにされました。

話しかけてもそれとなく冷たい対応をされ、仲良し5人組に話しかけてもそそくさとどこかへ行ってしまいます。

みるみる血の気が引いていき、頭だけは目の前の事態を飲み込もうとフル回転しています。

「私、何したんだろう!?!?」

仲間はずれにされる心当たりが全くないどころか、仲良しグループとは夏休み中には旅行も行ったほどの間柄でした。

「お前、ハブられてるみたいよ。」仲良かったクラスの男子生徒が心配して声をかけてくれたのですが

全く耳に入らないまま着席しました。

刺さるような視線を四方から感じたのはあの時以来ありません。

一人、クラスで孤立してしまったのは確かでした。

華のエア登校開始!

早退することでクラスの気まずい空気から逃げる癖がついていました。

家が厳しく不登校や遅刻が許されない雰囲気だったので、手前上、登校しているとみせかけて

1〜2時限目が終わるとすぐに学校をスキップ。

校門からこっそり抜け出しては逃げるように駅前の繁華街へと向かうのです。

この時の開放感といったら。

そのまま駅前のデパート周辺をうろうろし、

学校が終わる夕方になるとそのまま帰途につくというエア登校を送ります。


便所メシの味はしょぱくて切ない

お昼になるとデパート最上階のトイレに行き、そこで手持ちのお弁当を平らげていました。

行きつけのトイレは忘れられたかのように静かで何より清潔だったため、

毎日のようにそこへ通っては昼食を取ったりして過ごす生活が続きます。

とはいえまだ「便所飯」という言葉がなかった時代。

ぼっちから逃れるために学校をバックレて、しかもトイレでお弁当を食べるという行為に多少の空しさは感じていたものの、

不思議と後ろめたさはなく、トイレという個室が心のよりどころになっていた気がします。

便所メシの作法としては悟られないよう声を殺して食べます。

禅の修行の一つに咀嚼音を出さないように丁寧に食事をを頂く作法がありますが、

まさにそれをトイレでで行うのです。

普段は人通りのないフロアにポツンとあるトイレですが、意表を突いて人が入ってくることがあります。

便所飯と重なると修行僧以上に神経を張り、静止したまま息を殺してお客さんが出るのを待つ、という

隠密さながらの行動を取ることになるのです。

その時初めて、今いる場所は個室ではなくただのトイレなのだと実感させられるんです。

Twitterで言うところの「便所飯なう」でしょうか。

今のようにSNSが発達していればトイレから発信できて、トイレから脱出するきっかけをつかめたかもしれません。

携帯ぐらいしかなかった当時の状況が悔やまれます。

そんな便所飯&エア登校ライフが数ヶ月続いた頃、

思わぬ転機が訪れます。


まさかのエア登校仲間あらわる

便所飯生活も嫌気がさし、ある時から母に頭を下げてお弁当を作るのを止めてもらい、

となり町のこれまた人通りのない公園のベンチに腰掛け、お腹がすいたらカロリーメ○トを貪るというスタイルに変わっていました。

ある日のこと、いつも通り公園で時間を潰していると、

見覚えのある顔が遠くから手を振っていました。

山の学校出身の同級生で優等生でもあったH美ちゃんでした。

頭の良かったH美ちゃんは都内の私立高校に進学しており、こんな時間にこんな所にいるわけがないのですが、

理由を聞いてみるとどうやらバックレてきたらしいのです。

「私ね、田舎では頭よかったけど、高校じゃビリから数えた方が早いんだw」

井の中の蛙大海を知らず、とはまさに私たちに向けた言葉だよね、と笑い合ったのを覚えています。

大人になって子供を持つ身となった今となって、BlissやH美ちゃんはなぜ学校やクラスに馴染めないのかを考えてみると

街の高校で最初に乗り越えなければいけない関門である「スクールカースト」の存在が大きかったのかもしれません。

BlissもH美ちゃんもこのままではいけないと学校生活に戻る決心をします。


終わりは突然に!?エア登校の終焉

長かったように感じたエア登校生活も終わりを迎える時が来ます。

進級時のクラス替えで仲間はずれにしていた5人組も別々のクラスへと散り、

辛かったエア登校生活もひとまず終わりを迎えました。

高校2年生で初めて経験した「クラス替え」は天の恵みもをもたらし嫌な友達関係もリセット。

相変わらず知れない子ばかりの新たなクラスでしたが、何か吹っ切れたのか悟ったのか、

いつのまにかクラス内にちょうどいい居場所を見つけていました。

実はその間にも早退を繰り返したことで度々担任から家に電話がいってたり、

修学旅行行きたくない!学校辞めたい!とボヤいては母を悩ませたりと色々ありましたが、

高校3年になる頃にはケロッとしており、友達にも恵まれ遅咲きの高校生活を楽しむことができたように思います。

卒業間際の時はめちゃくちゃ楽しかったし。


結論:早いうちにマンモス校に慣れた方が良い

そんな波乱万丈な高校生活を経験もあり、娘には経験してほしくないという願いから

田舎から引越しを決断しました。

子どもの性格にもよりますが、高校・大学などその先のことを視野に入れるならば、

早めにマンモス校を体験すべきかなと思っています。

これには賛否両論あると思いますが、

あくまで限界集落育ちからの一意見として。

ぼっち体験記というどうしようもない日記になってしまいましたが

いつも読んで下さってありがとうございます。