こんにちは。BlissBliss⋆*@テキトーでもうまくいくです。
今年も残すところあとわずか。
新型コロナで今までの暮らしが一転した一年でもあり、ドラマを輝かせた売れっ子芸能人の自死が相次ぐという悲しい年でもありました。
個人的にとくに突然この世から去った竹内結子さんのニュースは衝撃でした。
竹内さんはTVで観る雲の上の人存在だけど、私と同い年で生まれも育ちも埼玉県なので、勝手だがどことなく親近感を感じていました。
竹内さんは神妙な顔をしてお別れをするよりも、
「ありがとう、元気でね。」と、小花柄のワンピースから白いスニーカーを覗かせ、あの透き通るような瞳を輝かせて、アハハッと大きく口を開けて笑って去っていく・・そんな竹内さんの姿の方が”らしい”とさえ思えて、永遠に戻ることのない、キラキラした竹内さんの姿が強く頭に残るのです。
その前には女子プロレスラーとして未来が期待されていた木村花さん、人気俳優の三浦春馬さん、その直後にアジアンビューティな美しさが印象的な芦名星さんもこの世を去っていく異例の事態。
今年5月には闘病の末、私の最愛の母も旅立っていきました。
今年は本当に「別れ」を感じた年でした。
もし今年の個人的漢字一文字を聞かれたら間違いなく「別」と答えていたでしょう。これしか浮かばなかったですね。
候補として「死」も思いついたんだけど、「死」には永遠の”終わり”=「虚無」を連想させるからちょっと違う。それになんか嫌ですね。
新型コロナによる自粛で看取ることができなかった悔しさ
新型コロナの流行によって、今年4月に緊急事態宣言が出されたことから多くの病院では面会禁止の措置が取られ、母が入院していた大学病院でも面会は病室の外で限られた家族のみ、しかも短時間に制限されるという厳しい措置が取られました。
加えて、中学生以下の子供は面会どころか病院に来ることすらかなわない現実。
転院した先の病院のおかげでやっと家族が母に寄り添うことができたのですが、明日やっと母と面会が出来る、母の顔が見ることができる前日、夜中に弟から一本の電話が来ました。
「あ、姉ちゃん?俺だけど、…母ちゃんね、さっき…亡くなりました。…ごめんな。」
弟の絞り出すような声から、たった今、母が亡くなったことを告げられました。
父と弟は静かな病室で母の冷たくなっていく手を握りしめ、徐々に間隔が開いていく心電図を見ながら母が旅立つその瞬間までそばにることが出来ました。
その一方、私は病室に駆け寄ってやることが出来なかった悔しさが込み上げてきて、コロナだろうが緊急事態宣言だろうが駆け寄ってもっと会ってあげれば良かった、とわんわん泣き明かしました。これは人生で一番悲しい夜でした。
朝の情報番組「あさイチ」では、「withコロナ時代 大切な人との別れ」と称して10月に特集が組まれており、その日たまたま番組を観ることができました。
「あさイチ」調べによると、緊急事態宣言によって葬儀を行わず火葬へ直行する「直葬」や通夜を省いた「一日葬」にする家庭はコロナ前と比べて*14倍以上も増えているとのこと。
遠方の参列者のために「オンライン」を利用した新しい葬儀などの取り組みも紹介されていました。
番組では、コロナ禍によって病院では次々と面会が中止され、充分に看取る時間を得られなかった、あるいは看取ることすら出来なかった悔しさを訴える人が増えている現状を伝えていました。
なんだ私だけじゃなかったんだ…!とものすごく共感を覚えた私は、あるゲストの方の話を一句一句漏らさず聞いていました。
その方とは、看護師でもあり僧侶として死別の現場に寄り添う玉置妙憂(みょうゆう)さん。
親しい人との死別で悲しんでいる人に対してのこんなアドバイスがとても印象に残りました。
それは、
話すことは「離す(手放す)」ことというもの。
それは、誰かへ話すことで辛い感情も同時に手放していけるというあり方なんだそう。
話すことは「離す」こと。哀しみは誰かに話そう
話す相手は人間じゃなくてもいい、ペットのわんちゃんや猫ちゃんでも、花や川などでもいい。
故人の思い出や悲しみを繰り返し誰かに話すことで、後悔や悲しい気持ちを「手放す」ことに繋がり、手放していくことによって心が少しつず癒されていく効果があると玉置妙憂さんはおっしゃいます。
話すことは離す事、なるほど。
私の母の話に戻りますが、
母の葬儀に参列するため実家に帰った時、普段しっかり者で愚痴一つこぼすことのない弟が辛い心境を話してくれたことを思い出しました。
姉弟で腹を割って語りあったのことなんて子供の時以来で、今までこんなことなかったんです。
特に男性は人に弱みを見せたくないと考えるので、たとえ辛くても自分の中に感情を押し込め、親しい人であっても相談したがらないといいますよね。
現に弟とは密に連絡を取ろうと約束したのですが、弟から電話がかかってくることはなく、こちらから電話しても事後連絡だったり今日あったことを述べるだけで、弟がどう思っているのかを伺い知ることはありませんでした。
今まで頑なに抑えてきた感情も、悲しみによって決壊したのでしょう。私に「話す」ことで幾分弟の表情も和らぎ、少し気持ちが前向きになれたようです。
私も母との思い出を弟と一緒に語り合ったおかげで、悲しみを受容し前を向けることが出来るようになりつつあります。
*1:NHK「あさイチ」10月7日放送:「withコロナ時代 大切な人との別れ」120の葬儀社に行ったアンケート調査 より